青空文庫
ピアノ
芥川竜之介
読む
読了の目安: 約3分
震災の焼け跡に残されたピアノから、音がした。
あらすじ
Story雨の降る秋の日、わたしは知人を訪ねて震災の爪痕が残る横浜の山手を歩いています。崩れた家屋の跡にピアノや譜本が放置されている光景を目にし、知人とこみ入った用件で話し込みます。夜になって家を辞し、月明かりの下を駅へと急ぐ最中、闇夜に響くピアノの音を耳にします。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 関東大震災直後の荒廃した横浜の風景が、冷ややかな美しさを伴って描写されています。
- 雨上がりの夜道に突如として響くピアノの音が、静かな謎めいた雰囲気を生み出しています。
- 「わたし」と知人の会話や、その後に起こる出来事への緊張感が淡々と積み重ねられます。
こんな人におすすめ
For you- 静謐な描写の小説が好きな人
- 震災直後の空気感に興味がある人
- 芥川の近代短篇を味わいたい人
時代背景
Background大正十四年に発表されました。一九二三年の関東大震災から二年後のことであり、作中には震災で甚大な被害を受けた横浜山手の現実の風景が色濃く反映されています。
作者について
Author短く鋭い短編の名手です。数分で読めて、読後に長く考えさせられます。一八九二年生まれです。人間のエゴや心理を鋭く描いた多数の短篇で大正期の文学界を牽引し、後年は境地の変化を示す作品を残しました。
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