青空文庫
虎媛
田中貢太郎
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あらすじ
Story明の末、書生の焦生は友人とともに訪れた見世物小屋で、片目の眇んだ老人が操るたくましい虎を見物します。その夜、焦生は夢うつつの中で、あの虎が人間の姿をして現れ、自分を助けてほしいと懇願される不思議な体験をします。翌日、実際に興行師に惨劇が起き、焦生は奇妙な運命の導きに従って虎を買い取る交渉に踏み出します。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 見世物小屋のうらぶれた空気と、そこで見つめ合う書生と虎のただならぬ気配。
- 酒を飲み交わしながら交わされる、現実と幻が混ざり合うような奇妙な会話。
- 突然の惨劇をきっかけに動き出す、不気味で魅力的な因果の歯車。
こんな人におすすめ
For you- 怪奇小説や幻妖な物語が好きな人
- 人間と動物の不思議な縁に惹かれる人
- 静かな筆致で描かれる幻想譚を読みたい人
時代背景
Background明代という中国の時代背景を下敷きにしつつ、明治から大正にかけて怪談や幻想文学を多数手がけた著者による独自の翻案が加えられています。中国の伝奇小説の雰囲気を色濃く残した空間が構築されています。
作者について
Author明治から大正にかけて活躍した小説家・翻訳家であり、泉鏡花らとも交流を持ちました。中国の古典怪談や怪奇小説を日本に紹介し、独自の流麗な日本語で妖しい情趣に満ちた幻想文学の世界を数多く生み出しました。
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