青空文庫
魚河岸
芥川竜之介
読む
読了の目安: 約4分
あらすじ
Story春の冷たい月夜、保吉は露柴ら三人の友人とともに、生臭い風が吹く魚河岸の往来を歩いています。皆ほろ酔い加減のなか、生粋の江戸っ児である露柴のいなせな風格が際立っています。物足りなさを覚えた一行は、月明かりに照らされた一軒の小さな洋食屋へ足を踏み入れます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 実在の芸術家仲間をモデルにした人物たちの、夜の散策の気怠くも風雅な空気感を描いています。
- 下町の気風を色濃く残す魚河岸の情景と、そこに佇む者たちの独特の人物像が丁寧に描写されています。
- 劇的な事件は起きませんが、細やかな視線で日常のひとコマを切り取る筆致が楽しめます。
こんな人におすすめ
For you- 芸術家の日常の散策を描いた作品が好きな人
- 大正時代の東京の街並みに興味がある人
- 芥川竜之介の私小説的な短編を読みたい人
時代背景
Background大正時代後期、東京の魚河岸や下町を舞台に、作者自身の交友関係を下敷きにして描かれた作品です。急速に近代化が進む帝都のなかに残る、江戸の気風を伝える一景が静かに捉えられています。
作者について
Author明治末期から大正時代にかけて活躍した小説家です。西洋や日本の古典に材を取った多様な作品群を残し、生涯の晩年には自身の内面や周囲の日常を描く私小説的な作風も手がけました。
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