青空文庫
旧聞日本橋
25 渡りきらぬ橋
長谷川時雨
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あらすじ
Story明治十二年、日本橋区の蔵座敷で生まれたあたしは、厳格な祖母や働き者の母、自由党に属する弁護士の父のもとで、多くの妹弟に囲まれて育ちます。商家の面影を残す町並みや、学校での日々、厳しくも温かい家族の営みが、幼い日の記憶として鮮やかに綴られてゆきます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 明治十二年の日本橋という土地の、黒い蔵や柳の木が並ぶ独特の町並みが生き生きと描かれている点
- 祖母の厳格な教えを守り、朝早くからよく働く母の姿を通して労働の美しさが静かに語られている点
- 学校での小さな出来事や家での厳しい躾に戸惑いながらも、本に魅入られていく少女の様子が率直な点
こんな人におすすめ
For you- 明治時代の東京の暮らしに関心がある人
- 昔の家族のあり方や子育ての描写に惹かれる人
- 静かで丁寧な回想録を読むのが好きな人
時代背景
Background明治維新直後の東京・日本橋を舞台としています。江戸の名残をとどめる大問屋街の気風や、旧幕臣の家系が新しい時代に適応していく過渡期の社会背景が、著者の幼少期の体験を通して描かれています。
作者について
Author長谷川時雨は明治から昭和にかけて活躍した日本の小説家・劇作家です。女性の生き方や江戸の風俗に深い眼差しを向けた作品を多く残しており、本書は自身の幼少期を回想した自伝的な随筆として知られています。
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