青空文庫
御萩と七種粥
河上肇
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あらすじ
Story明治初期の山口県岩国を舞台に、貧しい武家の家庭に育った著者が、度重なる縁談の末に田舎の旧家に落ち着いた叔母の姿を回想します。幼少期の鮮やかな記憶や、成長した学生時代に叔母から振る舞われた素朴なおはぎを通し、過ぎ去った日々と肉親への複雑な思いが静かに描かれます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 幼い著者が叔母の家で初めて目にした薩摩芋の収穫や和綴じ本の記憶が、五感を通して鮮やかに描かれています。
- 幾度も離縁と再縁を繰り返した叔母の波乱の人生が、客観的かつ穏やかな筆致で回想されています。
- 成長した学生の著者が受け取ったおはぎの味と、当時の気恥ずかしい心境が率直に綴られています。
こんな人におすすめ
For you- 明治時代の日常や家族の思い出に触れたい人
- 静かな回想録や随筆を読むのが好きな人
- 郷愁を誘う古い日本の情景に関心がある人
時代背景
Background明治時代中期から後期にかけての近代日本の過渡期に書かれました。古い武家社会の気風が薄れ、地方の生活が大きく変化していく時代の空気が、著者自身の幼少期の記憶と重なり合って丁寧に描写されています。
作者について
Author河上肇は明治から昭和にかけて活躍した日本の経済学者であり、マルクス経済学の紹介者として広く知られています。専門的な学問研究のかたわら、自らの半生や家族の姿を描いた優れた回想的文学作品を残しました。
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