青空文庫
大つごもり
樋口一葉
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大晦日に、女中のお峰が追いつめられて手にしたお金。樋口一葉の短編。
あらすじ
Story奉公に出た娘のお峰は、厳格な主人と気まぐれな新造のもとで懸命に働いていました。師走の忙しい日、お峰は主人から一日だけのお暇をもらい、病気の伯父が暮らす貧しい借家へと急ぎます。久々に再会した伯父夫婦や従弟の三之助は貧しさのなかにありながらも温かくお峰を迎え入れ、お峰は家族への積年の思いをあふれさせます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 厳しく気まぐれな主人に仕えながらも、懸命に働き心を砕くお峰の健気な姿が丁寧に描かれています。
- 病に倒れ裏長屋へ移った伯父や家族の困窮した生活ぶりが、師走の冷たい空気とともにリアルに伝わります。
- 久しぶりの再会で家族と語らうお峰の、細やかで愛情に満ちた心遣いや優しさが胸を打ちます。
こんな人におすすめ
For you- 明治時代の人間模様に触れたい人
- 健気に生きる人物の物語が好きな人
- 情景描写の美しい名作を読みたい人
時代背景
Background明治時代の東京の下町を舞台に、当時の貧富の差や奉公人という社会的な立場を描いています。急速な近代化のなかで懸命に生きる庶民の現実と、その暮らしの細部がリアルに写し出されています。
作者について
Author明治期に日本の近代短編小説の礎を築いた女性作家です。貧困や女性の悲哀を鋭い観察眼と美しい文体で描き、短い生涯でありながら日本文学史に深く名を刻みました。
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