青空文庫
足
豊島与志雄
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読了の目安: 約7分
あらすじ
Story寝台列車の食堂車や喫煙室で時間をつぶし、自分の寝台へ戻った「私」です。すると、上の段のカーテンの裾から、むき出しの片足がだらりと垂れ下がり、揺れていたのです。それは妙に痩せ細り、奇妙な形をした生々しい足でした。不気味さを覚えつつも声をかけ、足は引っ込んだのですが、「私」はなぜか眠れぬまま、その足の持ち主について考え始めるのです。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 夜行列車の車内という密室で遭遇した、奇妙な「足」の異様な存在感と細やかな描写です。
- ビールの酔いや夏の夜のけだるい空気が漂う、どこか不穏で独自の雰囲気を楽しめます。
- 冒頭の些細な出来事から、人間の心理の不可解さに踏み込んでいく巧みな構成です。
こんな人におすすめ
For you- 奇妙な心理描写の小説が好きな人
- 日常に潜む小さな違和感に惹かれる人
- 静かな夜の車内の雰囲気を味わいたい人
時代背景
Background大正から昭和初期にかけて、鉄道網が発達し長距離移動が一般化していく近代の社会背景が反映されています。限られた空間である寝台列車という舞台が、登場人物たちの心理的な距離感や奇妙な状況を際立たせる装置となっています。
作者について
Author明治末期から昭和にかけて活躍した小説家・フランス文学者です。人間の心理の機微を静かに見つめる作風で知られ、西洋文学の翻訳や児童文学の分野でも多くの業績を残しています。
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