青空文庫
自由の使徒・島田三郎
木下尚江
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あらすじ
Story大正十二年、心身の疲労で静養する島田三郎を訪ねた著者は、先生と胸襟を開いて語り合います。政治の頽廃と国民の道念の崩壊について深く語り合った二人は、過去の活動以上の大きな心の交わりを得ます。さらに著者は、全集の刊行作業中に島田が明治二十三年に行った「共同営業」の演説速記録を見出し、その先見の明に深い驚きと感歎を覚えます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 病床の島田三郎と著者が深い思索を語り合い、互いの胸中を明かして幸福を味わう場面を描いています。
- 明治二十三年の時点で、政治だけでなく資本と労働の争いや経済の問題を予見した演説の記録を紹介します。
- 時勢の変遷や産業革命の影をいち早く見抜き、平明な言葉で未来への警告を発した知見と誠意を伝えます。
こんな人におすすめ
For you- 近代日本の思想や言論の歩みに興味がある人
- 政治と社会のあり方について深く考えたい人
- 先人の残した記録から時代の本質を学びたい人
時代背景
Background明治から昭和初期にかけて、日本は欧米からの文明開化や産業革命を経験し、政治運動の熱狂からやがて資本主義の矛盾や貧富の格差という社会問題へと直面していきました。本作は、そうした激動の時代にあって言論の世界で独自の道を歩んだ島田三郎の足跡を振り返るものです。
作者について
Author木下尚江は明治から昭和にかけて活躍した小説家であり社会運動家です。キリスト教人道主義の立場から社会問題に深く関わり、親交のあった島田三郎の思想や業績を回想しつつ、その真価を後世に伝えるために本書を執筆しました。
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- 出典 発表時期:青空文庫の作品データ(初出:「中央公論」1933(昭和8)年9月号)