青空文庫
五重塔
幸田露伴
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読了の目安: 約1.5時間
のっそり十兵衛は、五重塔を自分ひとりで建てたいと願い出る。職人の意地の物語。
あらすじ
Story腕はあるが世才に乏しく「のつそり」と嘲られる大工の十兵衞は、谷中感応寺の五重塔建立の噂を聞きつけ、一世一代の仕事を手に入れたいと熱望します。貧しい生活の中でも密かに五十分一の雛形を作り上げた彼は、周囲の反対を押し切って寺の朗圓上人に直談判を試みます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 不器用ながらも職人としての誇りと情熱を胸に秘め、夫の成功を陰で強く願う妻の切実な心理描写が描かれています。
- 俗物的な用人たちの嘲笑や冷遇をものともせず、ただ純粋に技術と誠意を求めて上人に直訴する十兵衞の姿が鮮烈です。
- 世俗の損得を超越した高徳な僧侶である上人が、十兵衞の内に潜む一途な誠実さと技量を見出す場面が展開されます。
こんな人におすすめ
For you- 職人の誇りや生き様を描いた物語が好きな人
- 明治時代の人間模様や言葉の味わいを楽しみたい人
- 不器用ながらも一途に夢を追う人物に共感する人
時代背景
Background明治中期の東京を舞台としており、近代化の波の中で失われつつある職人の気質や、伝統的な技術へのこだわりが作品の大きな主題となっています。
作者について
Author明治期を代表する小説家であり、江戸情緒と写実的な描写を融合させた文体で知られ、職人の生き様や人間を描く優れた作品を数多く残しました。
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