著者自序
本書の著者は彼是と多忙の身であるが、現在の円本流行を黙過すべからざる害毒問題として、天下に吼号し、以て読書界の進展と出版界の転機を促さんとするのである、これがため著者は、円本出版屋の怨恨と憎悪を受けて、ヤミウチされるかも知れないが、著者は再生外骨として一二の国家的事業を遂げねばならぬ貴重の身、今彼輩の手にかかるのは勿体ない、ナルベク其危殆を免れたいという生存欲で、聊か深刻と徹底を欠くの嫌いはあるが、総て具体的の記述を避けて、抽象的暗示的の筆を執る事にした、それで何だか卑怯らしい所もあるが、円本出版屋の大広告を載せて有卦に入る諸新聞、印税を貰って北叟笑む蚊士共、それ等に縁固ある諸雑誌、評論家ばかりで、誰一人此時弊を打破せんとする志士なきを慨して奮起した著者、此勇気だけは何人も認めてくれよう
昭和三年十月十日再生外骨