『静(しづ)が可(い)い、静(しづ)が可(い)い』と彼は心に繰返(くりかへ)しながら室内をのそ/\歩いて居たが、突然ソハの上に倒れて両手を顔にあてゝ溢(あふ)るゝ涙を押(おさ)へた。(明治40年9月「太陽」)