青空文庫
桃太郎
芥川竜之介
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読了の目安: 約8分
鬼が島の鬼たちにとって、桃太郎はどう見えたのか。おなじみの昔話をひっくり返した短編。
あらすじ
Story神代の昔から続く巨大な桃の木から、一粒の実が人間の国へと流れ落ちます。お婆さんに拾われた桃から生まれた桃太郎は、面倒な仕事を嫌って鬼が島征伐へ向かうことを思い立ちます。道中で出会った犬、猿、雉に黍団子を半分ずつ分け与えながら、いがみ合う家来たちを引き連れて旅を続けますが、不穏な空気も漂い始めます。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 神代の伝承を背景にした巨大な桃の木と、そこから赤児が生まれる幻想的な始まり方を描いています。
- 誰もが知る桃太郎の物語を、独自の皮肉とユーモアを込めて軽妙な筆致で再構築しています。
- 犬や猿といった家来たちが、黍団子の分配をめぐり打算と不満を抱えながら進む様子を描いています。
こんな人におすすめ
For you- 子供の頃に読んだお話の裏側を知りたい人
- 一風変わった日本の古典文学を味わいたい人
- 芥川竜之介のユーモアと皮肉を楽しみたい人
時代背景
Background大正時代後期、社会の急速な近代化や価値観の揺らぎの中で書かれました。伝統的な民話をあえて現代的な視点や人間臭い心理で描き直すことで、当時の世相や人間の本質をユーモラスに風刺しています。
作者について
Author短く鋭い短編の名手です。数分で読めて、読後に長く考えさせられます。明治末期から大正時代にかけて活躍し、鋭い心理描写と知的な構成力を持つ短編の名手として知られています。晩年に至るまで人間のエゴや社会の矛盾を冷徹かつユーモラスに描き続けました。
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