青空文庫
奉教人の死
芥川竜之介
読む
読了の目安: 約18分
長崎の教会で育った美少年ろおれんぞ。彼にかけられた疑いと、その結末。
あらすじ
Story慶長の頃の長崎です。聖堂に拾われた美しい少年ロオれんぞは、深い信仰心で人々から愛されていました。しかしある日、町娘との間に子供ができたという噂が立ち、聖堂を追放されてしまいます。兄弟のように親しかった男シメオンも怒りに駆られ、彼を打擲して追いやるのでした。
物語の序盤までの紹介です。結末には触れていません。
読みどころ
Highlights- 南蛮情緒漂う切支丹時代の長崎を舞台にした、独特の古風で優美な語り口。
- 純粋無垢な少年ロオれんぞに向けられる周囲の愛憎と、静かに高まる不穏な空気。
- 神への信仰と人間の業との間で揺れ動く登場人物たちの心理描写の妙。
こんな人におすすめ
For you- キリシタン文化に興味がある人
- 人間の善意と悪意の裏表に関心がある人
- 端正で美しい日本語の文体を味わいたい人
時代背景
Background大正時代初期、芥川竜之介はキリシタン文献や南蛮物の資料に強く惹きつけられました。本作は、西洋の宗教的モチーフと日本固有の情緒を融合させ、独自の歴史的幻想空間を構築した初期の代表的歴史小説の一つです。
作者について
Author短く鋭い短編の名手です。数分で読めて、読後に長く考えさせられます。明治末期から大正時代にかけて活躍した日本の小説家です。人間のエゴイズムを鋭く抉り出す作風で知られ、古典やキリシタン文献を素材にした高い芸術性を持つ短編小説を数多く残し、日本文学史に大きな足跡を残しました。
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